スキャナーズを2015年に1980年代の技術で撮ったらこうなった! ~ 「マインズ・アイ」

「マインズ・アイ」(ジョー・ベゴス、2015年・米)。これはまたレンタルショップの店員が「どういうポップを書いて客を釣ればいいんだ…」と迷う作品。

マインズ・アイ [DVD]

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ジャケット写真は「あれ。ヒーローズの頭ハゲの人がパワー使ってるのかな?」クラスの作品に見えて期待させられる。しかも「内容は"スキャナーズ"っぽい感じですよ!」と説明すると胸わくわくしてくる人がいるに違いない。

スキャナーズ……1981年にクローネンバーグがものした「頭ボーン!」の超能力者バトルを描いた映画。とはいえ、いま視るとSFXもかなり古びてしまっている。そう。その古びてしまった作品を2015年(公開当時)にふたたび撮り直そう! というのがこの作品のポイントだ。

ただし。撮り直すのに使うのはあくまで1980年代の技術、である。

言っていることの意味がよくわからない人は、まあだまされたと思って視てほしい。そしてだまされてほしい。


『マインズ・アイ』予告編

「だまされ」と言っても、脚本がものすごく破たんしているとか、カメラワークにあくびが出るとか、演技がむっさ下手とか、そういうことは一切ない(気がする)ので安心してほしい。一定レベルはたもっている。一定レベルは。

ちなみに監督のジョー・ベゴスは「アタック・オブ・ザ・キラー・ドーナツ」という映画も撮っている。言わずと知れたZ級ホラー作品「アタック・オブ・ザ・キラートマト」にオマージュをささげた作品である。


『アタック・オブ・ザ・キラー・ドーナツ』予告編

ひとこと言っていい?
「こんなの撮ってる作品だと知ってたら、マインズ・アイもカネ払って視なかったよ!!」